空き地を売る方法完全ガイド:手続き、費用、税金対策まで徹底解説
2024/10/15
空き地を売る方法完全ガイド
手続き、費用、税金対策まで徹底解説
空き地を売却したい理由とそのメリット
空き地を所有している方の中には、活用する予定がなく放置しているケースが多く見られます。空き地はそのままでも固定資産税がかかり、維持費や草刈りなどの管理コストが必要です。
また、周囲の景観を損なうことで近隣住民とのトラブルに発展するリスクもあります。そこで空き地を売却することで、以下のメリットが得られます。
維持費の削減
空き地の管理費用が不要になるため、経済的な負担が軽減されます。
固定資産税の負担軽減
空き地を売却すれば、毎年かかる固定資産税を支払う必要がなくなります。
資産の現金化
売却によって得た資金を新たな投資や生活費に充てることができます。
リスク回避
空き地の放置に伴う法的リスクやトラブルを避けることができます。
空き地を売る前に知っておくべきポイント
土地の用途地域の確認
POINT1
土地の用途地域は、都市計画法によって定められた区域で、その土地に建てられる建物の種類や用途が規制されています。例えば、住宅地、商業地、農地などの用途地域ごとに、空き地の売却の難易度が異なります。
・住宅地:住宅の建設が許可されるエリアであり、住居用地としての需要が高いため売却しやすいです。
・商業地:店舗や事務所の建設が可能で、立地によっては高い価格での売却が期待できます。
・農地:農地法の許可が必要で、売却には手間がかかることがあります。農業用地としての転用が難しい場合、需要が限られます。
土地の評価方法
POINT2
土地を売却する前に、その価値を正確に把握することが重要です。評価方法としては、以下の3つがあります。
・公示地価:国土交通省が毎年発表する標準地の価格。一般的な土地の価格の指標として利用されます。
・路線価:国税庁が発表する、道路ごとの標準的な価格。相続税や贈与税の算定基準になります。
・実勢価格:実際に売買された価格で、市場における需給によって決まります。これが最も実態に即した価格です。
空き地の売却方法の選択肢
空き地を売却するには、いくつかの方法があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、適切な方法を選択することが大切です。
直接売却と仲介売却の違い
直接売却:売主が買主と直接契約を結びます。仲介手数料が不要で、手取り額が多くなる可能性がありますが、買主を自力で探す必要があり、手間がかかります。
仲介売却:不動産会社に依頼して買主を探してもらいます。広範なネットワークを活用できるため、短期間での売却が期待できますが、仲介手数料がかかります。
不動産会社を利用する場合の流れ
査定依頼:まずは複数の不動産会社に査定を依頼し、土地の市場価値を把握します。
媒介契約の締結:不動産会社と「専任媒介契約」「一般媒介契約」などの契約を結びます。
売却活動開始:不動産会社が広告を出し、買主を探します。
契約締結:買主が見つかり次第、契約書を作成し、売買契約を結びます。
直接取引のリスクと注意点
契約トラブル:契約書の内容が不明瞭でトラブルに発展するリスクがあります。専門家に確認してもらうことが重要です。
価格交渉:直接取引では、交渉のプロである不動産会社が関与しないため、価格設定に注意が必要です。
売却にかかる費用と節税対策
空き地を売却する際には、売却額を手にする前にさまざまな費用が発生します。また、売却益が出た場合には税金が課されます。ここでは、売却にかかる具体的な費用と、それに伴う税金や節税の方法について詳しく解説します。
売却時にかかる費用の一覧
空き地を売却する際に発生する主な費用は以下の通りです。
登記費用
名義変更登記:売却後、土地の所有権を買主に移転するための手続きです。登記を行う際には「登録免許税」がかかります。税額は、一般的に売買価格の0.2%で計算されます。
司法書士報酬:登記手続きを司法書士に依頼する場合、その報酬が発生します。報酬額は地域や司法書士によって異なりますが、一般的に3万円〜10万円が相場です。
仲介手数料
不動産会社を介して空き地を売却する場合、仲介手数料がかかります。手数料の上限は法律で定められており、「(売却価格 × 3% + 6万円)+ 消費税」で計算されます。たとえば、1000万円で売却した場合、手数料は39万6千円程度になります。
仲介手数料の支払いタイミング:一般的に、売買契約締結時と引き渡し時に分割して支払うことが多いです。
測量費用
売却前に土地の境界を明確にするために「境界確定測量」を行うことがあります。測量費用は土地の面積や地形により異なり、10万円から50万円以上かかる場合があります。
境界が不明確なまま売却すると、買主とトラブルになる可能性があるため、事前に測量しておくと安心です。
解体費用(古家付き土地の場合)
古い建物が残っている場合、買主の希望に応じて解体して更地にすることがあります。解体費用は建物の構造や面積によりますが、木造住宅であれば30万円〜100万円程度が目安です。
解体費用を売却価格に含める場合もありますが、あらかじめ買主と相談しておくことが重要です。
契約書作成費用
不動産売買契約書を作成する際には「収入印紙」が必要です。収入印紙代は契約書に記載された金額に応じて異なり、1000万円〜5000万円の取引では1万円の印紙代が必要です。
売却益にかかる税金
土地を売却して利益が出た場合には、「譲渡所得税」という税金がかかります。譲渡所得税は、所得税と住民税を合わせた税率が適用されるため、その仕組みを理解することが大切です。
譲渡所得税の計算方法
譲渡所得 = 売却価格 -(取得費 + 譲渡費用)
・取得費:購入時の土地代金や仲介手数料、登録免許税などを含みます。取得費が不明な場合は、売却価格の5%を取得費として計算する「概算取得費」が適用されます。
・譲渡費用:売却のためにかかった費用で、仲介手数料や登記費用、測量費用などが含まれます。
長期譲渡と短期譲渡の違い
・短期譲渡所得(所有期間が5年以下)
所得税30%、住民税9%、合計39%の税率が適用されます。売却価格が高い場合には大きな負担となるため、短期での売却は慎重に検討する必要があります。
・長期譲渡所得(所有期間が5年を超える場合)
所得税15%、住民税5%、合計20%の税率が適用されます。長期間所有することで税率が低くなり、節税効果が期待できます。
・特別控除と税率軽減の仕組み
3000万円特別控除:居住用財産を売却する場合、譲渡所得から最大3000万円まで控除できる制度です。ただし、空き地の売却で適用されるのは、元々居住用の土地であった場合に限られます。
軽減税率の特例:10年以上所有していた居住用財産を売却する場合、6000万円以下の部分に対して14%の軽減税率が適用されます。
節税対策の方法
税金を少しでも抑えるためには、事前に節税対策を考えることが重要です。以下は具体的な節税対策の方法です。
売却時期の調整
売却した年の所得が高い場合には、税金の負担が増える可能性があります。たとえば、退職後の所得が低い時期に売却することで、税率を低く抑えることができます。また、年末ギリギリに売却するのではなく、翌年に持ち越すことで、税金の申告時期を調整することも可能です。
買い替え特例の活用
居住用財産を売却した後に、一定期間内に新たな居住用不動産を購入する場合には、「買い替え特例」を利用できます。この特例を使うと、売却益に対する課税を繰り延べることができ、税負担を後にずらすことが可能です。
所得控除の最大活用
土地を売却した年には、医療費控除や社会保険料控除、配偶者控除などの各種所得控除を最大限に活用することで、総所得額を下げ、譲渡所得税の負担を軽減することができます。
税理士に相談するメリット
譲渡所得税の計算や控除の適用には複雑なルールがあるため、専門家である税理士に相談することで適切なアドバイスを得られます。特に高額な土地を売却する場合や、相続で取得した土地の売却時には、税理士のサポートが有効です。
税金の申告方法と注意点
土地を売却して譲渡所得が発生した場合、翌年に確定申告を行う必要があります。正しく申告しないと、後に追徴課税などのリスクがあるため注意が必要です。
確定申告の流れ
必要書類の準備:売買契約書、領収書(取得費や譲渡費用の証明)、登記簿謄本などを準備します。
申告書の作成:譲渡所得の計算を行い、税務署のサイトや申告書作成ソフトを使用して申告書を作成します。
税務署への提出:確定申告期間中に税務署に書類を提出します。電子申告(e-Tax)を利用することも可能です。
誤りやすいポイント
取得費の過少申告:取得費を低く見積もると課税額が増えるため、購入時にかかった全ての費用を正確に算入しましょう。
譲渡費用の漏れ:仲介手数料や測量費用など、売却にかかった費用を漏れなく申告することで、譲渡所得を減らし節税につなげられます。
空き地売却を成功させるためのポイント
売却前に整地するメリットと注意点
整地を行うことで、買主に良い印象を与え、売却価格を上げることが可能です。特に、雑草やごみが目立つ場合は整地を行うべきです。
整地費用の目安:土地の面積や状況によりますが、10万円から数十万円かかることが一般的です。
相場より高く売るためのコツ
適切な売り出し価格の設定:市場の相場を参考にしつつ、あまりに高すぎる価格設定は避けることが大切です。
プロモーションの活用:不動産会社のネットワークを活用し、広範な広告展開を行うことで、より多くの買主にアピールできます。
空き地の売却後に必要な手続き
売却後の登記変更と名義変更の手順
土地の売却後には、買主への名義変更が必要です。司法書士に依頼する場合が多く、手続きには以下の書類が必要です。
・登記識別情報(登記済証)
・印鑑証明書
・売買契約書
売却後にかかる税金の申告方法
土地を売却した翌年には、確定申告を行う必要があります。申告の際には、譲渡所得に関する書類を準備し、税理士に相談するとスムーズです。
空き地売却の成功例と失敗例
成功例:空き地を高値で売却したケース
case1
ポイント:整地を行い、周辺環境をアピールしたことで高値で売却に成功。
売却のタイミング:春先の引っ越しシーズンを狙って、買い手が多い時期に売り出し。
失敗例:売却が長引いてしまったケース
case2
ポイント:価格設定を高くしすぎたため、買主が見つからず、価格を下げることになった。
対策:最初から市場相場を調査し、現実的な価格での売却を検討すべき。
【FAQ】空き地を売る際によくある質問
空き地の売却にかかる期間はどれくらい?
Q1
売却前に測量は必須ですか?
Q2
古家付きの空き地の場合、売却の注意点は?
Q3
【まとめ】空き地売却で後悔しないために
空き地の売却は、専門的な知識と準備が重要です。売却をスムーズに進めるためには、信頼できる不動産会社に依頼し、価格設定や売却タイミングを慎重に検討しましょう。また、税金や手続きについても早めに確認し、無理のない計画を立てることが大切です。
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